「イルタスキャンダル 」感想!面白いけど残念だったのはここ!韓国の塾事情!

韓国ドラマ

”人気1位のスター(イルタ)塾講師と惣菜店の社長のロマンス”というキャッチコピーで大ヒットとなった韓国ドラマ「イルタスキャンダル~恋は特訓コースで~」が先日最終回を迎えました。

チョンギョンホさんの繊細な演技とチョンドヨンさんのコメディエンヌぶりにめちゃくちゃハマってとっても楽しませてもらいました。

今回は韓国ドラマ「イルタスキャンダル~恋は特訓コースで~」を楽しんだ分いろいろ感じたことをまとめてみました。




「イルタスキャンダル~恋は特訓コースで~」感想は?

最初の感想は設定やキャラクターがとってもよく、私の中では評価が高かったです。

映像も明るくてきれいで気にいりました。そう思っていたら「海街チャチャチャ」のユジェウォン監督だったんですね。

監督によって色が出るということはこういうことなんだと知りました。とってもさわやかできれいな色合いです。

そういえば“海街チャチャチャ”に出ていたイサンイさんがカメオ出演でユーチューバー”超人気マン”役で出てましたね。

いい味出してましたが、そういうつながりだったんですね。

ストーリーもテンポがあるし、ヘンソンを見ていると「よぉし明日もがんばるぞ」って元気が出て、観ていて楽しかったのが私の感想です。

 

ラブコメのスタートでもある交差しそうにない人生を送っていたメインキャラ2人の設定、周りの人々のキャラクター。

メインキャラクターの出会いがこんなところから始まるなんて思いもしませんでした。これはさすが韓国ドラマ!と感心しちゃいました。

自分のためなのか親のためなのか、わからなくなるような受験勉強の日々を送る子供たちは健気でしたね。

高校生役の子たちはみんなよかった!この子たちだけでスピンオフ作品とかどうでしょう。

3,4話目?から出てきたゴヌ役のイミンジェ君、よかったです~。最初はこの子必要?って思いましたが、どんどんいい奴になっていきましたね。

私的にはソンジェよりゴヌがお気に入り。

ちなみにソンジェ役のイチェミン君。去年から韓国の人気音楽番組「ミュージックバンク」のMCをしていて、今大注目の若手俳優さんなんだそうです。

意外だったのがサスペンスの要素があったこと。これは今までのラブコメにはないことだったなと新鮮でしたね。

でも終盤この要素が足を引っ張った気がします。


「イルタスキャンダル~恋は特訓コースで~」面白かった!

設定や前半部分はとても面白かったのですが、感想としては最後はいろんなことが雑に解決され過ぎてちょっと残念だったかなと思いました。

高い人気を誇る数学講師の講義を受けたいという娘のため、熾烈を極める私教育の世界に飛び込んだ愛情深い母親。

果たしてそこには、どんな戦いが待ち受けているのか…

引用:Netflix公式

ドラマのあらすじを調べるとどこもこう書いてあったので、まず母親メインのあらすじに塾講師が絡んでくるのだと思いました。

元ハンドボール韓国代表で、今は惣菜店の社長ナムヘンソン(チョンドヨン)。姪のヘイと軽度のアスペルギルス症を持つ弟を守りながら店を切り盛りしています。

チョンドヨンさん、最初はこのオファーを断ったそうです。

そうですよね、今まで固い役が多かったですから。チョンドヨンさんの年令でコメディーは迷ったと思います。

ご本人はずっと明るい役がやりたかったそうですが、いざオファーが来ると悩んだのではないでしょうか。

受けてくれて本当にありがとうございます。

ナムヘンソンは、元韓国代表というだけあってガッツのある思い立ったら即行動のガチャガチャおばちゃんです。

チョチヨルは、韓国でもトップクラスの塾「プライド学院」数学の超人気講師。”1兆円の男”と呼ばれる保護者からも生徒からも信頼されていますが、傲慢で自分にしか興味のない冷たい人に見えました。


「イルタスキャンダル~恋は特訓コースで~」からみる韓国塾事情

学歴第一主義の韓国において、小中高校生の通塾率は70%超(2017)、週5日が最も多いそうです。

日本でも塾に通う子は多いですが、小学校の通塾率は圧倒的に韓国の方が多いようです。

しかも小中高の塾費用の総額は約18兆6千億ウォン(約1兆9千億円)。2017度の韓国の国防予算は40兆3千億ウォンらしいので、韓国の親たちは国防費の約46%を塾費用に費やしているようです。

すごい金額です!!いかに親が子供の出世に力を入れているかがわかります。

それは子供の出世が家族の繁栄につながるとする家族主義の価値観から生まれているようです。

夜遅い時間まで塾で勉強してきて、家に帰ってまた勉強。

日本でも同じなのでしょうね。今私の周りに受験生がいないので知らないだけなのかもしれません。

でも韓国の方が必死というか息が詰まるというか、親ののめり込み度が怖いです。

試験問題を裏から手に入れる親。受験に失敗し、ひきこもっている子供を留学しているようにみせる親。

資格がないのにお金でいい講義を受けさせる親。自分の子供の成績の邪魔になるからと他の優秀な子どもを追い出す親。

子供の精神状態をまるで見ないで、親目線の体裁ばかり気にする親。

子供を勝手に捨ててほったらかしにしていたのに、突然図々しく現れる親。

子供のためといいながら、全部自分のためのように見えます。

そんな親なのに子供たちは「自分たちは親を選べないから。せめて自分たちは親より立派な人間になろう」って。

泣きました。

身につまされました。

いつも大人の都合で振り回され辛い思いをするのは子供たちなんですよね。

私も反省することがいっぱいあります。

 

韓国の入試に関係するドラマは今までもいくつもありましたが、リアルすぎてこわかったです。

このドラマももちろんリアルで痛い面辛い面もあるのですが、ロマンス要素もあるからか少しリアル感が薄まっていた気がします。

脚本担当したヤンヒスンさんは

「4年前子供が高2の時に韓国の塾事情を知り、これを背景に話を書いて見たかった。面白く温かく描きたいと思った」

と話しています。

厳しい現状ではあるけれど温かく描きたいという作家さんの思いがドラマに出てますね。

チョンギョンホさんの講師ぶりは素晴らしかったです!あれだけスラスラと説明をするのは大変だったと思います。内容がある程度わかってないとできそうでできません。

実際、チョンギョンホさんは家に黒板を購入してかなり練習したそうです。とってもスムーズに流れるように説明してると思ったら、陰でそんな努力があったのですね。

しかも学生たちの中には公式や内容がわかる子たちもいるので間違うことはできないとすごく緊張したそうです。


「イルタスキャンダル~恋は特訓コースで~」残念だったのは?

第3位

チ室長のことがあった後のチェチヨルの様子が極端すぎたように思いました。

6年間も一緒にいた人とあんな状況になったあとひきこもるのはわかりますが、大事な生徒たちの講義はどうしてたんでしょう。休講でしたよね。

あんなにうるさい保護者から苦情なかったんですかね。そこはプロらしく講義だけはしてほしかったです。

ヘンソンに「自分を責めるのは今日までにして」と言われて納得したのは理解できますが、あまりにも立ち直り方がカットイン的でチ室長が可哀そうに思いました。

第2位

親の問題をたくさん提起していたので、家族間でもっと深く話し合い掘り下げていくのかと思っていました。

でもどこの家庭もそれほど深く話し合いもせず、いつのまにか解決した感が強かったです。

あんなにこじれてた親子の関係で一緒に旅行行ける?

突然帰ってきてひっかきまわした後、またいなくなるのに手紙だけでいいの?ちゃんと会って話さなくていいの?

そういえばヘイの親友ダンジと保護者軍団の一人ファンボラさん演じるミオクは親子の設定でした。

なのに一緒に画面に出てくるシーンが皆無で、顔があまりに似てなさすぎで一人で笑ってました。

ファンボラさんの使い方も雑でもったいなかったと思います。

第1位

一番残念だったのは、よく言われている通りチ室長ですね。

あまりにも最後があっけなさ過ぎて口あんぐりでした。追いつめられていたのはわかります。

でもチェチヨルがチ室長の正体を知ってまた元に戻した以上、もう少し2人で話しあうシーンがあってしかるべきだったのでは。

そうでないと元に戻した脚本の意味がないように思うのです。

子供の頃の傷も、そこまでチェチヨルを信頼するほどのエピソードではなかったような気もします。自分の手を汚すまでの信頼度には少し弱かったかも。

設定も脇役のキャラクターもとてもよかったので、最後の回収の雑さが本当に残念でした。

もう少し早いうちから回収し始めることができれば、全体的にまとまりよくなったのではと思います。

番外編

ヘンソンの親友ヨンジュとヘンソン弟ジェウの関係も唐突でしたよね。酔ってジェウを口説いてたヨンジュは本気だったのかなぁ。

ジェウは純粋だからだんだんヨンジュが気になり始めたのはわかりますよ。

2人とも大好きなキャラクターなので幸せになってよかったですが、ちょっと気になりました。

結局、イルタ塾講師と惣菜店の社長のロマンス?加熱する受験への問題提起?それともサスペンス?どれがメインなのかよくわからなくなって残念というのが感想です。

最初はロマンスだと思ってみていたので楽に観れたのですが。

よく言われているように少し詰め込み過ぎたのかもしれません。


「イルタスキャンダル~恋は特訓コースで~」感想・塾事情・面白いけど残念だったのはまとめ

韓国ドラマ「イルタスキャンダル」は設定もキャラクターも面白かったのですが、少しいろんなものを詰め込み過ぎたかも。

最後の回収の仕方がどれも雑で残念でした。

俳優さんたちの演技は、チョンギョンホさんもチョンドヨンさんも思いっきり演じて入れていたので、メインキャラの年令設定など私は全く気になりませんでした。

むしろチョンドヨンさん演じたヘンソンが可愛くて。年令じゃないですよね、キュートさは。

チョンギョンホさんもチョンドヨンさんも新しい姿を見せてくれたと思います。

周りの俳優さんたちもとっても良かったです。

それで最後が余計に残念に思う私です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。



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